利益管理のため損益計算書を使うときは「変動損益計算書」が便利です。売上高に比例してかかる経費(仕入れ、外注費、売上手数料など)を「変動費」と言います。また、売上高の増減に比例しない経費を固定費(給与、地代家賃、減価償却費、等々)といいます。もちろん、実際はこんな簡単な話ではありませんが、一応、概算計算はできます。
売上高から変動費を控除して限界利益を求めます。
売上高が10000、変動費が8000のとき、限界利益は2000(=10000-8000)
限界利益から固定費を控除して営業利益を求めます。
限界利益2000、固定費1400のとき、営業利益は600(=2000-1400)
この会社の売上高が次年度に10500の見込みのとき、営業利益の見込み額は700となります。
10500✕(2000/10000)ー1400=700
売上高の増加は5%(10000⇒10500)ですが、営業利益は16.7%(600⇒700)です。
ちなみに営業利益がトントン(0)になる損益分岐点の売上高はいくらかわかりますか?
損益分岐点の売上高は7000です。限界利益の額が固定費の額と同額ですから以下で求められます。
1400/(2000/10000)=7000 売上高が7000を切ると赤字決算となります。
利益計画の策定には変動計算書はなくてはならないものです。
変動計算書を利用して、利益管理をしっかり行うことが会社の成長には欠かせません。
2020年03月10日
決算書で経営管理
変動損益計算書で利益管理