東京箱根間往復大学駅伝(箱根駅伝)は、大方の予想に反して、日本体育大学(日体大)が総合優勝を果たした。大会前の下馬評では、駒沢・東洋・早稲田・明治・青山学院の5大学の中から優勝チームが出るであろうという予想が多かった。改めて巨人のV9時代を支えた牧野コーチの有名な言葉を思い出した。
「強い者が勝つのではない。勝った者が強いんだ。」。
日体大は前年19位に終わりシード落ち、予選会をトップで通過して本戦に臨んだ。自らも日体大の箱根駅伝選手だった別府監督は一向に成績が上がらないため、高校(兵庫、西脇工業)時代の恩師を特別強化委員長に招き、指摘されたことを忠実に実行に移した。①消灯時間(午後10時半)の徹底。②朝・昼・晩、一日三回のうがいの励行、③規則正しい一日三回の食事、④全員で行うグランドの掃除などである。これらを実行していくうちに、チームに連帯感・各自の責任感が芽生え、他のどの大学よりもそれが強かったからの優勝だと思う。
レースでは、各々が自分の走りに徹し、他校がどこかの区間でブレーキになるのをしりめに、全区間7位以上、復路では7~10区で区間2位と全員が一丸となって力を出し切った。
駅伝は、球技のようにひとつのボールを同時に皆が回し合うようなスポーツではなく、プレーヤーは各人、ひとりひとりであるが、チームワークの重要性をこの大会ほど痛感したことはない。
停滞する日本経済であるが、日本企業も自信を持って挑戦者の気持ちで必死に行動することで現状を打開できるのではと強く感じた。
元気を出して、頑張ろう!