2014/3期の企業業績が明らかになってきました。
アベノミクスで景況感が出て、
車の製造、金融などは復活していますが、
ソニーは1200億円もの赤字、電力会社の
赤字ランキングの独占も目立ちます。
その中で、自分が注目しているのが製薬メーカー。
利益率が高いとされていたこの業界のどの会社も
今年は、上位の経常利益ランキングには加わっていません。
製薬業界の不調は、大型医薬品の特許切れの
いわゆる2010年問題があると思いますが、
問題はそれだけではないようです。
要因の一つがIT革命です。
これまで、バイオ市場は他市場に比べれば不完全な市場でした。
つまり、売り手と買い手の間に大きな情報格差があるために、
売り手が価格をコントロールし超過利潤を稼ぐことができました。
しかし、薬等の治験のデータベース化が進み、
情報がオープン化されてくると、
投薬の効果(効果のないことも!)が明確になり、
いわゆるバラマキ医療がしにくくなったのです。
薬の適量・適時処方が進み、
従前のような、過剰投与やロスが激減すれば、
ひっ迫する医療財政には好ましいですが、
製薬メーカーにとって
経営環境の悪化を招くことは明らか。
ここ数年、医薬業界のM&Aが続いていましたが、
さらに加速が進むのでは、と思うこのごろです。
監査課 石巻
- Posted by 2014年05月30日 (金) | コメント(0)
この記事へのコメント
コメント投稿
※コメントは承認制のため、投稿をしてもすぐには反映されない場合があります。ご了承ください。
※スパム対策の為、お名前・コメントは必ず入力して下さい。
※記事が削除された場合は、投稿したコメントも削除されます。ご了承ください。