株式会社東芝の不正な財務報告問題が連日大きく報道されています。東芝は、140年にわたる社歴に加え、経団連会長を輩出してきた、まさに日本を代表する大企業です。また、早くから委員会設置会社を選択してガバナンスにも(少なくとも外観上は)積極的に取り組む会社として認知されていたためその衝撃は大きいです。
さて、そのような報道の中で、「不適切会計」という言葉を耳にすることと思います。「不適切会計」は「不正な財務報告」(いわゆる粉飾)と「誤謬」の2つに分けられます。これらの違いは、ざっくり言うと意図的であるか否かです。
この問題が表沙汰になった当初、「不正」と断じるには外部から把握できる事実がなかったため、「不適切会計」というやんわりとした表現が使用され、それが今も踏襲されていると考えられます(東芝という大企業に気兼ねしたのではないかという意見もあるようです)。しかしながら、東芝第三者委員会が提出した調査報告書には、経営者の不正への関与を認定する記載があり、「不適切会計」という言葉が使い続けられることには疑問が感じられます。
監査課 水野隆啓
浜松市/会計事務所/公認会計士/税理士
監査課 水野隆啓
浜松市/会計事務所/公認会計士/税理士
- Posted by 2015年07月31日 (金) | コメント(0)
この記事へのコメント
コメント投稿
※コメントは承認制のため、投稿をしてもすぐには反映されない場合があります。ご了承ください。
※スパム対策の為、お名前・コメントは必ず入力して下さい。
※記事が削除された場合は、投稿したコメントも削除されます。ご了承ください。