この世には勝者の数だけ敗者がいる。スポーツの世界だけでなく、資本主義社会も弱肉強食の競争社会である。勝者もいれば敗者もいる。
現在のような人口減少社会で中小企業は大変厳しい状況に置かれている。多くの中小企業は、人口減少が著しい日本国内で消費者相手の商売を行い、飯を食べている。世界の人々を相手に商品を売っている大企業の下請け中小企業は今後も売上拡大は期待できるが・・・。
このような時代には企業も前例にとらわれず、経営を臨機応変に変革していく必要がある。中小企業でもこのことに変わりはない。しかし多くの中小企業は変革は苦手である。理由は多くの中小企業には「経営」がないことにある。大企業では、取締役会(数名の取締役による意思決定機関)、幹部会議(部長以上等による意思統一のための情報共有のための会議)、部課ごとの会議等が開催され、戦略を練って行動している。これに対し、中小企業は目の前の業務をこなすことにほぼ全精力を費やし、経営環境の変化に対応するための行動が取られていないことが多い。30年前と同じことをしていては時代に取り残されるだけである。変えるべきところは変え、変えてはならないことは変えない、これが重要である。伊勢神宮の近くの食堂が伊勢神宮の来訪者を予測し、その日の仕入れ・仕込みに活かし、食品ロスを大幅に抑えることができたとテレビで見たことがある。工夫の余地はいくらでもある。
企業は「環境適応業」と言われる。経営環境に適応した企業だけが生き延びられるのである。
2020年11月27日
勝者と敗者
厳しい現実にどう対処するか?