2008年(以下、08年と記載する。)をピークとして日本の総人口は、104万人減少して、1億2704万人となった。深刻なのは、15~64歳の生産年齢人口が400万人弱減少し、65歳以上の高齢者が400万人超増加していることである。
浜松市においても、人口問題は例外ではなく、以下に示すように、10年に80万人あった人口が40年には69万人に、11万人減少すると予測されている。年齢別では、生産年齢人口、年少人口が18万人減少し、一方、65歳以上の高齢者は7万人増加すると予測されている。
浜松市企画課「浜松市の将来推計人口(平成25年3月推計)」より 単位:人
| 2010年 (平成22年) | 2040年 (平成52年) | 比率(%) 40年/10年 |
総人口 | 800,866 | 694,887 | 86.8 |
年少人口 (15歳未満) | 113,261 | 76,164 | 67.2 |
生産年齢人口 (15~64歳) 全体に占める比率(生産年齢人口比率) | 504,409 63% | 365,212 53% | 72.4 10 |
老年人口 (65歳以上) 全体に占める比率(高齢化率) | 183,196 23% | 253,512 36% | 138.4 13 |
うち、75歳以上 全体に占める比率 | 90,064 11% | 146,591 21% | 162.8 10 |
老年人口一人あたりの生産年齢人口 | 2.75 | 1.44 | 52 |
政令指定都市で一番人口が多い横浜市は368万人と浜松市の4.5倍の人口である。しかしながら、浜松市は高山市に次ぐ広大な面積であり、管理道路の延距離は、8432kmと横浜市(7689km)を上回っている。単純計算では、道路維持管理のため、浜松市民は横浜市民の5倍の費用負担が必要ということになる。
バブル経済崩壊後、企業は生き残りのため、大胆な「選択と集中」を行い、組織の存続を図ってきた。人口減少に備え、浜松市も大胆な選択と集中を行わなければ、財政の維持が困難となる。今ある施設、道路等の全てを今まで通り維持することは不可能である。市民の覚悟が必要となる。