4月から6月の3ヶ月間の世界新車販売台数は前年同期比大きな落ち込みとなっている。とりわけ、世界一の販売台数を誇る中国の6月の新車販売台数は12ケ月連続減少、4~6月の販売台数は前年同期比13.5%減となり、マイナス幅は拡大傾向にある。4位のインドでも4~6月の販売台数は16.6%減となり、選挙の影響があるとはいえ、大幅なマイナスとなっている。ヨーロッパでも新車販売は低調であり、世界的な販売不振となっている。自動車産業は裾野が広く、国内総生産に与える影響は大きいのが実状であり、雇用や消費に重大な影響を及ぼす。
日本では10月1日より消費増税を控えており、消費増税によって消費が落ち込むことは明白なため、政府も景気動向に敏感となっている。ここにきて米中貿易摩擦だけでなく、日韓でも半導体材料輸出規制等景気の悪化に結びつく問題は浮上しており楽観できない状況となりつつある。消費増税にそなえ地方公共団体等でも地方振興券やキャッシュレス対応などの準備は着々と進んでおり、再三にわたる消費増税延期とならなければいいが、と思うばかりである。
2019年07月10日
現在の景況
新車市場は急減速、消費増税への影響は?