消費税率が変わって半年強。コロナウイルスによる景気後退で消費税の税率を低くするという議論もなくはないが、このままいくものと推察される。しかしながら、最初から言われていた通り、中小・零細企業の経理の現場は大混乱である。特に、飲食業、食料品小売業では著しく困難な判断、煩雑な事務処理を強いられており、大変な状況が続いている。
小売販売業では、何が軽減税率(8%)なのか10%の税率の商品なのかの区別が簡単ではない。酒は10%、では味醂は? オロナミンCとリポビタンDでは税率が違う? 等々紛らわしいことが多すぎる。飲食料品は8%、健康食品、医薬品は10%。外見だけではなかなか分かりづらい。スタバやマック、コンビニでもその場で飲食すると10%、持って帰れば8%と、ややこしすぎる。
さらに、簡易課税の選択事業者は事業区分の判断が必要となる。飲食店で食料品を食べれば飲食店業扱い、客が持ち帰れば製造業扱いとなり、どの事業区分に該当するかで納付する税額が変わってくる。
ヨーロッパ等の軽減税率先進国でも苦しんでいる状況を鑑み、軽減税率は廃止するべきだと思うが、弱者救済を叫ぶ政治家のメンツがある限り簡単ではない。
2020年04月08日
消費税の軽減税率は零細企業に事務負担増
簡易課税適用事業者はさらに複雑