現状の法令では、被相続人が相続人へ贈与を行った場合、贈与後7年を経過すればその資産が相続財産に持ち戻されることはありません。
しかし、7年を経過した場合でも、そもそも贈与が成立していないと判断された場合、その贈与は被相続人から相続人への貸付金等として、被相続人の相続財産に含まれることとなります。
贈与の成立は、次のような事項を総合的に勘案して成立の有無が判定されるものとなります。
・贈与の意思、受贈の意思
贈与は贈与者からの一方的な資産の引渡ではなく、受贈者の受贈の意思をもって初めて成立するものとなります。
口頭でのやり取りだけでなく、記録に残すため書面等で贈与契約書を作成することが重要です。
・贈与履行の事実
贈与時に資産の移転が実際に行われたことを示すため、現預金を贈与する場合には振込で、名義(不動産など)のあるものは名義変更を行うなど移転の事実を客観的な証拠として残すことが大切となります。
・受贈者が自由に使用収益できること
当然ですが、贈与後はその資産は受贈者のものとなります。そのため、受贈者が自由にその資産を使用収益できる状況である必要があります。
仮に、贈与により資金を振り込んだ先の預金口座(名義は受贈者)を贈与者が管理している場合、受贈者が自由に使用収益できる状況でなく贈与が成立していないとされるリスクがあります。
受贈者が通帳を管理し、銀行印も受贈者のものを用いるなど、客観的に受贈者の資産であると判断できることが必要となります。
その他、基礎控除を超える金額の贈与の場合には贈与税の申告を適正に行う等、さまざまな面から贈与であることを示す証拠を残すことが大切になります。
近年の相続税法の改正により、生前贈与のご相談を頂く機会が増えています。
相続対策で贈与をお考えの方は、ぜひ当事務所までご相談ください。
生前贈与/贈与者/暦年贈与/受贈者
山下
- Posted by 2026年08月22日 (土) |
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