「棚卸」という言葉は、ほとんどの人がご存知のことでしょう。
しかし、棚卸の意味、その重要性を本当に理解した上で、
経営管理に生かしている会社は少ないのかもしれません。
棚卸が行われる目的は、一般的には次のように言われています。
「商品の紛失、盗難、取扱いミス、記帳ミス等によって、
帳簿上の在庫と実際の在庫は必ずしも一致するとは限らないので、
実地棚卸により実在庫を調査し、帳簿上の在庫数との照合を行い、
帳簿残高を正しい数値に修正し両者を合致させる。」
この定義をみると、棚卸は単に「決算のため」に行われるものと
感じられる方も多いかもしれませんが、実はもっと深い価値があるのです。
【棚卸の内部統制効果】
① 会社の資産管理が徹底されていないと、会社財産を
従業員等が不正に利用・換金することがありますが、
棚卸には、これらの社内不正の発見・牽制効果があります。
② 棚卸資産は、お金を掛けて「作る無駄、保管する無駄、捨てる無駄」の
三重の無駄を累積させ、多くの会社の経営を誤らせますが、
棚卸により、これらの経営の無駄がないかをチェックできます。
では、どんな点に注意すれば効果はあがるのでしょうか。
【ここが重要!棚卸のポイント】
1.実地棚卸には、例えば、在庫をカウントする者、
記録する者が2人1組で行う等、内部牽制を取り入れる。
2.実地棚卸で棚卸資産が実在することを確認するだけでなく、
その後の数量修正の処理や承認もきちんと実施する。
3.長期滞留在庫等の資産管理を徹底する。
棚卸はただ「やる」ことではなく、その後に生かすことを考えましょう。
必ず、経営のヒントはあるはずです。
監査課 石巻
- Posted by 2012年09月30日 (日) |
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