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2020年05月14日

売上高2割減、利益8割減

トヨタの令和3年3月期予想

世界中に広まるコロナウイルスの影響で経済活動は大きな打撃を受け、決算数値にも大きな影響がでることは間違いない状況である。中小企業でも「持続化給付金」等でなんとか急場はしのげても、今後のことはさっぱりわからないという事業者が多い。
トヨタも先日、この4月に始まる事業年度の決算予想を発表した。「売上高は2割減、利益は8割減」という内容だった。
素人的には、2割売上高が減るだけで、なぜ利益はこれほど減ってしまうのかと感じる人も多いと思う。
管理会計で使われる「変動損益計算書」で説明すると良くわかると思います。
今、ある会社の売上高を100、変動費(売上高に比例する費用、仕入・外注費など)を65(つまり、限界利益を35)、固定費(売上高に関係なくかかる費用)26と仮定します。この場合、利益は9(=35‐26)です。
この会社の売上高が80になった時、利益はいくらになるのでしょうか?
売上高80に見合う限界利益は28(=80×35/100)、固定費26を引くと、利益は2。9から2へと、約8割減となってしまいます。
もちろん、このような単純な計算通りになるとは考えられませんが、概ねこのような結果となります。
例に示したような、限界利益率35%という業績の良い会社は良いのですが、限界利益率の低い会社では売上高が2割減ると赤字になる会社も少なくありません。自社の損益分岐点の売上高を把握し、機動的な経営が望まれます。
現状、厳しい状況で推移することは承知の上ですが。
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