浜松市で創業した一条工務店(東京都江東区)は、巨大地震による大津波に備えるため、浜名湖から天竜川までの遠州灘沿岸17.5kmに防潮堤を整備するため、今後3年間にわたり300億円を同社グループが寄付することで、静岡県、浜松市と合意したとの発表が6月11日(月)にあった。昨年3月11日の東日本大震災を受け、創業者の大澄賢次郎氏が昨年4月、スズキ㈱の鈴木修会長兼社長と相談し、県知事、浜松市長との数回の協議を重ねて合意に至ったとのことである。
今回のような巨大津波は千年に一度と言われているが、平安時代にも東北地方の巨大地震の後9年後に関東で巨大地震があり、その9年後には東海・南海地区で巨大地震が発生したと先日NHKでも放送されていた。現在、東南海巨大地震が起きた場合の最大死者数は30万人という予想もあるようだ。
浜松市は東海道線より南の地区に20万人が居住しており、もともと、高さ6.2mのコンクリート堤防、8~10mの保安林があり、第三次被害想定には対応済みである。国が3月末に示した南海トラフの巨大地震を踏まえた想定では、最大14.8mの津波が予想されており、これに対応した防潮堤を整備しようとするものである。海岸沿いに東西17.5kmに及ぶ高さ15mを超える防潮堤を整備するもので、浜松市に、万里の長城ならぬ「4.5里の長城」が整備されることとなる。
今後は、いかにスピード感をもって、実行するかが鍵となる。折角の好意を無駄にすることなく、県・市は速やかに基金を作り、多数の方からの寄付の受け皿を作る必要がある。県民・市民が一体となり、安全確保のため、金も知恵も出し合い、自然環境に配慮した防潮堤の建設を願うばかりである。浜松市 会計事務所 税理士 相続税 事業承継 経営改善 会社設立