粉飾決算というと、架空の資産(売掛金、商品等の在庫など)を計上して、利益を多く見せかけることを主に言いますが、それ以外にも減価償却費を計上しなかったり、過小計上するケースも見受けられます。また、賞与引当金や退職給付引当金などを計上しないことも粉飾決算となります。要は、自社の決算内容を真の姿よりよく見せかけたり、悪く見せかけたりした決算書を粉飾決算書と言います。一般的には、良く見せかけることが多いため、悪く見せかけることを逆粉飾と言うこともあります。
いずれにしても、粉飾決算書を作成することにより自社の正しい姿が見れなくなることに変わりはありません。
会社が決算書を作成する目的は、経営管理目的、信用目的、租税目的があります。
自社の真の姿を見ないことにより、経営改善が遅れたり正しい経営改善方法がとられず、会社にとって大きなマイナスとなることがあります。粉飾は麻薬と同様、一度手を染めると、毎期やりたくなり倒産へと進むことが良く見られます。
また、金融機関等からの信用を得るためには、毎期正しい決算書を作成することの積み重ねが必要です。
利益を過小に計上して、租税回避を行うことも長くは続きません。いつかは白日のもとにさらされ、加算税等のペナルティも課されます。
正しい決算書こそが自社の繁栄を保証してくれます。
自社の正しい姿を把握して、健全経営に努めましょう。
2017年09月11日
粉飾決算
相手を欺くつもりが自分まで